外壁塗装の際に行う「養生」について聞いたことがある方もいらっしゃるでしょう。
この養生は、引っ越しの際には家の中や家具に傷がつかないように行われていますが、外壁塗装では養生シートを使って行われています。
そこで今回は、養生の役割と養生を行う目的についてご紹介します。

□養生とは何か?養生作業で使用する「養生シート」もご紹介!

養生とは、外壁塗装時における塗料の飛散を防止するための保護作業のことです。
この作業を行うことで、塗料を付けたくない箇所が汚れることを防止できます。
この作業では、一般的に「養生シート」が使用されています。

「養生シート」とは、塗装時にペンキが飛び跳ねないように窓枠やシャッター、換気扇などに設置するシートのことです。
場合によっては、車や植木・盆栽といったものにまで使用されます。
また、足場組立後に近隣への水しぶき飛散防止のために設置されることもあります。

外壁塗装の価格には、人件費や足場台などがありますが、この建物を保護する養生の費用もそこには含まれています。
一般的に、養生は外壁の塗装部分のならし作業が終わり次第行われ、塗装作業が終了後に外されます。
そのため、おおよそ10日〜14日ほどの外壁塗装期間中は、養生によって生活が制限されてしまいます。

□養生を行う目的

養生の基本的な役割は、塗装したくない箇所への塗料の付着を防ぐことですが、その目的は大きく3つに分けられます。

*部位ごとの塗り替え

玄関ドアや雨戸、窓サッシなどは、塗装対象ではないことや、後に別の塗料で塗装されることがあります。
そういった箇所には、テープやビニールを使用してカバーしておき、周囲の塗装工事終了後に養生をして、塗装を行います。
このように、1つずつ養生を行うことによって、指定箇所以外への色のはみ出しや付着といった施工ミスを防げます。

*まっすぐな線を引ける

機械のようにきれいでまっすぐな線は、どんなに熟練の職人であってもハケやローラー塗りでは引けません。
まっすぐな線を引きたいときには、その箇所に事前にマスキングテープを使った養生が行われます。
テープを貼ったままその上から塗装をして、それが乾燥した後にテープをはがすと、テープの跡に沿ったまっすぐな線を引け、細部塗装時の塗りムラも防げます。

*塗料の飛散防止

吹き付け塗装を行う際には、その塗料が近隣の住宅や車に飛散する可能性があります。
そのため、それを防ぐために、建物の周りに組んだ足場に養生シートを張って、養生する必要があるのです。
また、高圧洗浄機の水しぶきやゴミの飛散を防ぐ目的であっても、メッシュシートを使用した建物周りの養生が必要です。

□まとめ

今回は、養生の役割と養生する目的について紹介しました。
養生は塗装したくない箇所や周囲への塗装による影響を防ぐために行われており、外壁塗装をきれいに仕上げるためには、欠かせない作業になっています。