築年数が経った日本瓦屋根の美観を維持したい、または、住まいの価値を高めたいと考えている、こだわりのある家主のみなさま。
日本瓦は塗装する必要がないと聞いたけれど、本当にそうなのか。
塗装することでどんなメリットがあるのか気になりますよね。

この記事では、日本瓦の塗装の必要性について、メリットや具体的な事例を交えて解説します。
ご自身の瓦屋根の状況に合わせて、適切な判断ができるようサポートしますので、ぜひご覧ください。

□日本瓦の塗装は本当に必要?

日本瓦は、耐久性に優れ、耐火性や防水性にも優れているため、塗装が不要と思われがちです。
しかし、実際には塗装することで、美観の維持や機能性の向上など、さまざまなメリットがあります。
この記事では、日本瓦の塗装が必要となる理由や具体的な例を分かりやすく解説していきます。

*日本瓦の劣化症状

日本瓦は、他の屋根材に比べて耐久年数が長く、長期間にわたって美しい外観を保てます。
しかし、年月が経つにつれて、以下の様な劣化症状が現れる場合があります。

1:割れ

地震や飛来物による衝撃などが原因で、瓦に割れが生じることがあります。
割れを放置すると、そこから水が浸入し、雨漏りに繋がる可能性があります。

2:ズレ

地震などの衝撃によって、瓦が元の位置からズレてしまうことがあります。
ズレた瓦は安定感がなくなり、グラついた状態になります。
放置すると、落下して瓦の破損に繋がる場合があります。

3:変色

日光に当たる部分に、変色が発生することがあります。
ただし、瓦は耐熱性に優れているため、変色が起きたからといって、すぐにメンテナンスが必要とは限りません。

4:コケや藻の発生

水はけが悪い箇所や日陰になりやすい箇所では、コケや藻が発生しやすいです。
しかし、瓦は防水性に優れているため、コケや藻が発生しても、すぐにメンテナンスが必要とは限りません。

*塗装が必要となるケース

上記のような劣化症状が見られる場合は、塗装が必要となります。
特に、割れやズレは雨漏りや瓦の落下などの危険性があり、早急に修理が必要です。
また、変色やコケ・藻の発生は、美観を損ねるだけでなく、瓦の寿命を縮める可能性があります。

□日本瓦塗装のメリットとは?

日本瓦の塗装は、見た目の美観を維持するだけでなく、耐久性や防水性の向上にも役立ちます。
具体的には、以下の様なメリットが期待できます。

1:色あせやひび割れの補修

長年風雨にさらされてきた瓦は、色あせやひび割れなどが発生し、見た目が悪くなってしまいます。
塗装することで、これらの劣化を補修し、美しい外観を保てます。

2:コケや藻の発生防止

コケや藻は、瓦の表面に付着し、見た目を悪くするだけでなく、瓦の劣化を促進させる原因となります。
塗装することで、瓦の表面を保護し、コケや藻の発生を防ぐことができます。

3:意匠性の向上

塗装によって、瓦の色や質感を変えられます。
例えば、既存の瓦の色を塗り替えることで、建物のイメージを一新できます。
また、好みの色や模様を施すことで、個性的な外観にすることも可能です。

4:防水性の向上

塗装によって、瓦の表面に防水層を形成できます。
防水層は、雨水や湿気から瓦を保護し、雨漏りを防ぐ効果があります。

5:耐候性の向上

塗装によって、瓦の表面に耐候性のある塗膜を形成できます。
耐候性のある塗膜は、紫外線や風雨から瓦を保護し、長持ちさせる効果があります。

6:遮熱効果

遮熱効果のある塗料を使用することで、瓦の温度上昇を抑え、夏場の室内温度の上昇を抑えられます。

7:防音効果

防音効果のある塗料を使用することで、雨音や風音を軽減できます。

□まとめ

日本瓦は、耐久性に優れ、塗装が不要と思われがちですが、実際には塗装することで、美観の維持や機能性の向上など、さまざまなメリットがあります。
特に、劣化症状が見られる場合は、塗装を検討する必要があります。
塗装によって、瓦の寿命を延ばし、住まいの価値を高められるでしょう。