「屋根塗装にはタスペーサーがおすすめです」
と言われてもタスペーサーがどのような道具で、何に使われるのか知っている方は少ないでしょう。
タスペーサーは、屋根の塗装を綺麗に、そして正確に行う上で重要な道具です。
今回は、そんな屋根塗装の影の立役者「タスペーサー」の役割を詳しくご紹介していきます。

□屋根塗装におけるタスペーサーの役割とは?

タスペーサーをご説明する上で、まずは基本的な屋根の構造を理解しておく必要があります。
タスペーサーはスレート屋根と呼ばれる、軽くて人気のある屋根材の塗装現場で使われます。
スレート屋根は薄い板状で軽く、地震の多い日本では多く採用されているため、ご自宅がスレート屋根の方はぜひご参考にしてみてください。

スレート屋根は、薄い板状の屋根材を段々に重ねる方法で、屋根材を重ね終わった後に塗装が施されることが一般的です。
しかし、そのまま重なった屋根材に塗装を施すと、屋根材同士が塗料でくっついてしまう恐れがあります。

なぜ、屋根材同士がくっつくといけないのかというと、それは通気性の確保や、水分を排出するために屋根材と屋根材の間には隙間が必要だからです。
この隙間を確保する(「縁切り」と呼ぶ)ために、塗装前にタスペーサーを使います。
屋根材と屋根材の間にタスペーサーを挟むことで、塗料によって屋根材同士がくっつくことを防止します。

 

□タスペーサーをオススメする理由!

縁切りには、主にタスペーサーを使う方法と、職人さんが皮スキやカッターを使って一枚一枚、屋根材の間の塗料を切り剥がしていく方法があります。
そこで、この2点を比較しながらタスペーサーをおすすめする理由をご紹介していきます。

*雨漏りの防止

実は屋根の構造上、屋根内部に雨水が入ってくることを完全に防ぐことは不可能です。
そのため、縁切りを行い、雨水が流れ出るように逃げ道を作ります。
縁切りはカッターで行うこともできますが、屋根材の間の塗料を完全に切り離せないリスクや、屋根材を破損してしまうリスクが少なくとも生まれてしまいます。
これらが要因となって、屋根内部に雨水が侵入してしまう可能性があるのです。
しかし、タスペーサーを使うことでリスクなく雨水の逃げ道を作れます。

*屋根の美観を保てる

従来の皮スキやカッターを使う手法であれば、塗料によって密着してしまった部分を切り取る必要があります。
しかし、その工程にてスレートを破損してしまう恐れがあります。

その点、先ほども述べたようにタスペーサーを用いる手法であれば、屋根材と屋根材の間に挟むだけです。
そのため、屋根材を傷つけるリスクはなく、屋根の美観にもつながります。

*工事期間の短縮

従来の縁切りは、屋根材の間にカッターを入れながら、きちんと切り剥がせているか、屋根材を傷つけないかを確認しながら慎重に行われていました。
そのため、作業時間は2人がかりで1日が妥当でした。
しかし、タスペーサーを使用すれば、作業工程は屋根材の間に器具を挟み込むだけです。
屋根のサイズにもよりますが、一般的な住宅であれば、2時間程度あれば設置できるでしょう。
このように、タスペーサーを用いることで、工事期間を短縮できます。

 

□まとめ

今回はタスペーサーの役割を詳しくご紹介しました。
雨漏りも防げて、見た目も綺麗。
その上、工期も短くなる。
冒頭で、影の立役者「タスペーサー」とご紹介した理由が分かったかと思います。
当社は、創業40年の塗装のスペシャリストです。
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