屋根からの雨漏りは、突然の心配事として家にもたらされることがあります。
その原因は一つではなく、様々な要因が複雑に絡み合っている場合も少なくありません。
家を守る屋根に起因する雨漏りは、早期に原因を特定し、適切に対処することが、建物の健康を維持するために不可欠です。
今回は、屋根の雨漏りが起こる主な原因と、特に注意すべき箇所について詳しく解説していきます。

屋根の雨漏り原因とは

板金からの雨漏りが多い

参考文献1によると、屋根からの雨漏りの原因の7割以上を占めるとされるのが、板金部分からの雨漏りです。
板金は、屋根の構造上、雨水が集中しやすく、また風雨の影響を受けやすい「雨仕舞(あまじまい)」と呼ばれる箇所に多く用いられています。
例えば、屋根と屋根がぶつかる「谷」の部分や、屋根の頂上部分である「棟」、壁との境目などに設置されます。
これらの板金が、経年劣化によるサビやヘコミ、あるいは強風による変形や破損などによって穴があくと、そこから雨水が浸入し、雨漏りを引き起こすのです。
特に、昔のお住まいで使われていたトタンなどの素材は、耐久性が低い場合がありました。

屋根材やルーフィングの劣化

屋根材そのものの劣化も、雨漏りの原因となり得ます。
瓦の割れやズレ、スレート屋根のひび割れや反り、金属屋根のサビによる穴などは、雨水の侵入経路となります。
しかし、屋根材の下に敷かれているルーフィング(防水シート)が健全であれば、すぐに雨漏りが発生するとは限りません。
ルーフィングは、屋根材や板金からの浸入水を最終的に防ぐ重要な役割を担っています。
ですが、ルーフィングにも寿命があり、経年劣化によって防水機能が低下すると、屋根材や板金のわずかな隙間や、釘穴などから雨水が浸入しやすくなります。

施工不良や漆喰の崩れ

屋根の雨漏りは、経年劣化だけでなく、新築時やメンテナンス時の施工不良が原因となることもあります。
例えば、屋根と外壁の接合部分の防水処理が不十分であったり、スレート屋根の塗装時に「縁切り」といった通気や排水を確保する作業が適切に行われなかったりすると、雨漏りを招くことがあります。
また、瓦屋根の棟部分に使われている漆喰(しっくい)が崩れると、その内側にある葺き土が雨水にさらされ、浸食されることで雨漏りにつながるケースもあります。

 

雨漏りが起こりやすい屋根の箇所はどこか

谷どい板金からの雨漏り

屋根の雨漏りにおいて、最も発生しやすい箇所の一つとされるのが「谷どい板金(たにどいばんきん)」からの雨漏りです。
谷どい板金は、二つの屋根面が合わさる「谷」の部分に設置され、両面から流れてくる雨水を一箇所に集めて排水する役割を担っています。
雨水が集中して流れるため、板金部分が腐食したり、破損したりすると、雨漏りに直結しやすいのです。

棟板金やケラバ部分

屋根の頂上部分である「棟(むね)」には「棟板金(むねばんきん)」が取り付けられています。
この棟板金は、強風の影響を受けやすく、留め付けている釘が浮き上がったり、板金自体が剥がれたりすることで、雨水の浸入を招くことがあります。
また、屋根のサイドの端部にあたる「ケラバ」部分も、雨漏りが起こりやすい箇所です。
ケラバ部分の雨仕舞材(水切りなど)に土埃が溜まって排水が滞ったり、強風で雨水が吹き込んだりすることによって、雨漏りを引き起こすことがあります。

屋根材の隙間や割れ

屋根材そのものに生じた隙間や割れも、雨漏りの原因となります。
瓦のズレやひび割れ、スレート屋根の割れや反り、金属屋根のサビによる穴などがこれに該当します。
これらの箇所から雨水が侵入し、下地のルーフィングが劣化している場合、雨漏りへと発展してしまいます。
屋根材の表面に問題が見られる場合は、その下の防水層の状態も確認することが重要です。

まとめ

屋根からの雨漏りは、建物の構造上、雨水が集まりやすい箇所や、経年劣化しやすい部分から発生することが多いとされています。
特に、雨水が集中する谷どい板金や、風の影響を受けやすい棟板金、ケラバ部分などは注意が必要です。
また、屋根材自体の破損や劣化、ルーフィングといった防水層の老朽化、さらには新築時やメンテナンス時の施工不良も、雨漏りの原因となり得ます。
雨漏りは、放置すると建材の腐食や構造強度の低下など、さらに深刻な問題を引き起こす可能性があるため、異変に気づいたら早めに専門業者に相談することが大切です。